創始者、ピエール・ジャケ・ドローは1721年、スイス時計発祥の地であるジュラ山脈に生まれた。若くして時計製作に目覚めた彼が自身のあふれる才能によって頭角を現すのに時間はかからず、僅か20代にして当時の最高レベルとうたわれる様々なムーブメントを作り出したとされている。そしてピエールの独創性は、時計とオートマタや音楽機構の高い次元での融合を目指し、18世紀当時の裕福層や貴族たちを唸らせる名品を次々と生み出すことになる。2000年、19世紀以降休眠状態にあったこのブランドをスウォッチグループが見い出し、本拠地をピエール生誕の地であるラショードフォンに戻し、過去の名品や職人たちの手仕事の素晴らしさにインスピレーションを得て21世紀的手法と伝統的手法の融合によって、極めて高水準のプロダクトを生み出すメゾンとして生まれ変わった。とりわけ普通では有り得ないような手間をかけて生み出されるエナメルダイヤルや伝統的なオートマタ、リピーターやソヌリ等の鳴り物の完成度は非常に高く、世界中のコレクターや好事家の注目を集めるものである。